夫・浩史さんは群馬県生まれ。大学卒業後、出版社の営業を担当。妻・加弥子さんは埼玉県生まれ、千葉県育ち。大学卒業後、靴のデザイナーとして活躍。2011年の東日本大震災を機に、関東から家族4人で移住。「fu do ku kan Bamboo」として、キッチンカーでお弁当やカレーの販売をスタート。グリーンカレーのペーストを瓶詰めにした「グルグルグリーンカレー」も販売。原料となる唐辛子の栽培は浩史さん、加工は加弥子さんが担当。
須田さん一家が周南市に移住したのは、2011年3月の東日本大震災がきっかけ。「とにかく早く移住したいと思いました。実家が群馬で果樹園を経営しているので、修行がてら果樹園で働こうと考えました。ネットで調べて、最初にヒットしたのが周南市の須金でした」と夫の浩史さん。妻の加弥子さんも、「まだ子どもが生後半年と3歳だったので、とにかく安心して安全に暮らせる場所がいいなと思って、その年の8月に移住しました。
やがて加弥子さんは、地元野菜を使ったお弁当やチキンカレーを提供し始めました。浩史さんが開発した青唐辛子を使ったグリーンカレーをメニューに加え、イベントに出店するとまたたく間に評判に。その後、2018年に加工場を開設。瓶詰めのペーストを1,000本生産したところ大好評!本格的な事業化に踏み切りました。
縁もゆかりもない土地に移住したお二人。周南市での暮らしぶりはどうなのでしょうか? 「都会で暮らしていた頃に比べて、子どもと過ごす時間が増えました。山から海までわずか30分。公園もたくさんあるし、動物園もある。子育て環境としては申し分ないですね」と浩史さん。加弥子さんも「当初は、田舎暮らしは物足りないかなと思っていました。でも、年とともに物欲も減り、モノと情報の多さに疲れるようになり、田舎で暮らす方がより人間らしいと感じるようになりました」と、心豊かな充実した暮らしぶりが伝わってきます。